あのヘミングウェーの名作「老人と海」は、この部屋で書かれた・・・・。
今朝も快晴。気温はすでに25℃以上ある。4月でも朝の気温が氷点下のオタワとは、季節が間逆だ。
今日も楽しい朝食。普段、朝食をとる習慣がない私だが・・。窓から見える公園が美しい。
ただ残念なのが、パンケーキ。ハチミツをかけて食べるのだが、やはりメープルシロップのほうが断然美味しい。
今日の最初の予定は、ハバナ郊外にあるヘミングウェイの家に行くこと。朝10時前にキューバ人K氏が迎えに来てくれた。友人Sさんの好意で、K氏にあちこち連れて行ってもらう。
ドライブ中に運転講習中の車を見つけた。
乗り合いトラックも見かけた。
これは図書館。立派な施設である。この国が教育に力を入れているのは、この施設からもわかる。
だんだんと緑が多くなってきた。
PUMAの車も走行中。中国と共通して言えることは、国民の著作権に対する意識がまったくない。
大きなバナナ園が広がっている。たくさんのバナナがぶら下がっていた。
この辺の高速道路は、舗装が新しく快適なドライブができる。
丘の向こうから、白煙があちこちからあがるのが見えた。おそらくゴミを焼却しているのだろう。
高速道路を下りるスロープで、なぜか馬車の後ろを走行。いかにもキューバらしい。
目的の町に到着。看板が壊れていて読めない。
ヘミングウェイの家は、もうすぐそこだ。
ヘミングウェーは、1928年に初めてキューバを訪れた。彼が来たときは、どんな町並みだったのだろうか。
ヘミングウェーの看板が見えた。この先を右折する。
右折して、突き当りの場所に
ヘミングウェイの家がある。
ゲートで、入場料金を支払う。左にキューバ国旗が見えた。この家は、ヘミングウェイの遺言でキューバ政府に寄贈された。ゲートからさらに道なりに進むと、
駐車場があり、下車。
そしてこれが、ヘミングウェイの家だ。現在では、ヘミングウェイ博物館として一般開放されている。ちょうど日本人ツアー客も来ていた。
Hemingway Cubawww.hemingwaycuba.com/このページを訳すErnest Hemingway's life in Cuba is explored, including his modern-day impact. Includes biography, Hemingway House in Cuba, Marina Hemingway, fishing tournament, Havana bars, and the upcoming Hemingway Hotel. ... Finca Vigia library. Hemingway's library at Finca Vigia - Museo Hemingway ...
ヘミングウェイと言えば猫だが、この家には犬しかいなかった。
ここが家の正面入口。
建物内には入ることができないので、窓やドアから中を覗きこむように見学する。
それにしても室内は明るく居心地が良さそうな部屋だ。
この博物館のスタッフも超ミニスカートで網タイツ。これがキューバの女性公務員の制服とは・・・・。
玄関から裏門へ回り込む。
敷地は広いが、家自体は大きくない。
この階段からテラスへ。日本人観光客が窓から中を見ていた。
ここがヘミングウェイの寝室。
このベットの横にある本棚の上にのタイプライターがある。ヘミングウェイはここで立ったままタイプライターを打った。
リビングルームを再び覗く。それにしてもたくさんの本だ。全部で8000冊くらいの書籍があるらしい。
広くて木漏れ日で涼やかなテラス。また家を回りこみ、正面から裏側へ移動。
突き当りでは、観光客が記念撮影中。
確かにこの景色では、撮影したくなるだろう。向こうにハバナ市街が一望できる絶好のロケーションだ。
これが裏庭。再び、窓から建物内を覗く。ここでは、オレンジ色のポロシャツを着たスタッフが頼んでもいないのにいろいろと説明をしてくれた。
この部屋はバスルーム。
左奥にある体重計の壁に落書きのような文字が見える。
これはヘミングウェイが書きとどめていた体重計の計測結果。
この服はヘミングウェイが従軍時代に着ていたもの。1918年に赤十字の一員として北イタリアの戦場に赴き、戦後はトロントの新聞社でフリー記者として働く。行動派の作家で、スペイン内戦や第一次世界大戦にも参加。その経験を元に執筆した「誰がために鐘は鳴る (1940年出版)」の売り上げで、この家を購入した。
そして、これが書斎。ここで「老人と海 (1954年出版)」を執筆し、この作品が評価され、ノーベル文学賞の受賞の足がかりとなった。
机の上のペーパーナイフは動物の骨?角?
そしてネコ科の頭部の剥製が置いてある。
地球儀もある。
スタッフ曰く、ドアの横にある牛の頭の壁掛けは、
ピカソ作とのこと。ドアと扉の間の外壁にうっすらと横に線が見える。この線は、ヘミングウェイの身長を表しているとのこと。ヘミングウェイの身長は、183cmだったそうだ。
書斎の隣は、ゲストルーム。
そしてその隣は、ダイニングルーム。向こうに正面入口が見える。なにげなく置かれている絵は、ジョアン・ミロの絵。
以上で家は終了。
家の横に背の高い建物がある。その前には、真面目そうな係員がいる。
いろいろと親切にしてくれたオレンジポロシャツのおばさんが、頼まれてもいないひと通りの説明を終えた後、「ワンペソ、ワンペソ」と言ってきた。そう言われなくともチップを出そうとしていたのに、先に言われると何だか気持ちがよくない。とりあえずスタッフのおばさんにチップを渡して、正面右の階段を上がる。
階段から眺める景色も素晴らしい。最上階に部屋があり、
天体望遠鏡もあった。この部屋には、入れないのだが、ここにも係員のおばさんがいて、私のカメラを手に取り、
タイプライターや
絵を近くから撮影してくれた。そして、このあと、このオバサンもチップを要求。ヘミングウェイにいるスタッフのオバサン連中は、チップを自ら要求してくる。
とりあえずこの部屋を出て、階段を下ると、オレンジ色のおばさんが先ほど渡したチップを戻しに来た。そしてその様子を真面目そうな係員が監視していた・・・・。
基本的にキューバは、チップの文化がない。しかもこの博物館などすべての観光施設は政府所有。そのような場所でチップを要求することは、厳しく禁止されているのだろう。
家から敷地の奥へ移動。
まもなくプールが見えてくる。
それにしても大きなプールだ。
このプールの奥に、屋根付きの建造物があるのでさらに奥へ進むと、、、
大きなボートがある、、
ヘミングウェイの愛艇「ピラール号」だ。
全長12mの船体で、ヘミングウェイが大好きだったカジキ釣りやドイツの潜水艦狩りを楽しんでいたそうです。
船体の横に書かれたPILARの文字。この名前は、ヘミングウェイの長編小説「誰かのために鐘は鳴る」に登場した男まさりの女兵士の名前でもある。
このイスに座って、釣りを楽しんでいた。船名の下にKey Westの文字がある。2009年年末にKey Westのヘミングウェイの家を訪れたことを思い出した。
ピラール号が保存されている場所の全容。
ボートの前に、小さなお墓がある。これらは、愛猫のお墓。
この場所にもおばさん達がいる。「写真を撮りますよ」と言われたが、丁寧に断った。
再び家の方向へ。
そして駐車場に移動。駐車場にはお店が数軒ならんでいる。
どこにでもある、いかにも観光地らしい光景だ。
車に乗り、ヘミングウェイ宅を出る。ヘミングウェイは1960年にこの家を残したまま、アメリカに帰国。
そして翌年の1961年に急死。二度とこの家に戻ることはなかった。1954年はヘミングウェイにとって、光と闇が同時に来た年。この年に名作「老人と海」を発表し、いままでの功績が認められてノーベル文学賞に選ばれる。一方、同じ年(1954年)に二度も飛行機事故にあい、ノーベル賞受賞式典は重傷のため欠席。その後は、うつ病が発症。キューバから帰国した翌年1961年にライフルで自殺をしてしまう。
ヘミングウェイ博物館のその他の写真>> https://picasaweb.google.com/109343164122809862992/20130411hemingway
ヘミングウェイの自宅からハバナ中心部へ移動。
豪邸から外に出ると、すぐに庶民生活の風景が広がる。
路上でバナナを売る人や、CDを売る露店もある。
高速道路を移動中に、
カナダ国旗を掲げたレンタカーを発見。キューバは、カナダ人にとって身近な観光地だ。カナダの主要都市からは必ずキューバへの直行便がある。一方、アメリカ人は観光目的でキューバに行くことを禁じている。そのためアメリカ人は一旦、カナダに入国してからキューバに来る人が多い。
キューバ政府もそれを知っているので、キューバ入国の際にはパスポートに直接キューバ入国のスタンプを押さず、別紙にスタンプを押してパスポートに挟む。出国のときは、その別紙に出国のスタンプを押す。
これためパスポートにキューバ入国の痕跡が残らないので、アメリカ人でもキューバに旅行ができるのだ。
ハバナ中心に近づくにつれ、道路状態が良くなる。立派な照明灯もある。K氏曰く、ハバナ郊外にゴルフ場建設の予定があり、この照明灯はゴルフクラブの形をイメージしてデザインされたそうだ。
目の前にビンテージカーが走る。よく見ると、、、
フェラーリ?? この国の著作権への意識は、中国同様だ。
右手に大きなスポーツのスタジアムが見えてきた。
ただしよく見ると、照明灯にライトがついていない。
古い車の排気ガスは強烈だ。
黒煙をあげて走行する車が多いので、ハバナ市内は排気ガス臭い。
それでも海は真っ青だ。海岸に大砲が見えた。
次の目的地は、すぐそこだ
次回に続く・・・・