この素晴らしいステンドグラスを見て、ユダヤ人コミュニティの強さと幅広さを感じた・・・
この記事は8月25日の内容です。
今週末も友人らとドライブ。現在の時刻は8:20。テル・アビブ近郊のヤッフォからヤッフォ通りをドライブ。この道はエルサレムに通じる道。エルサレムから見ればヤッフォに通じるので、「ヤッフォ通り」と名付けられた。
大きなシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)を通過。正面の模様がユダヤ教のシンボル的存在のメノーラー(燭台)の形をしている。高速1号線を東へ移動。畑から
山間の道になる。
この道は高速道路なので信号はないが、山間を進むのでアップダウンが激しい。並行している443号線は一般道で信号があるがアップダウンが少ないので、排気量が小さい(パワーが小さい)自動車でも快適にドライブできる。
緩やかな上り坂や下り坂を越えながら、どんどん山を登っていく。
やがて山の頂上にまわりとは明らかに雰囲気がちがう巨大な建物が出現する。
とりあえずあの建物を目指す。しばらくすると到着。とにかく大きな建物だ。
この巨大な建物は、実は病院。イスラエル国内で有数の規模を誇る Hadassah Medical Center という病院だ。
運営しているのは、Hadassahというアメリカで最も大きな女性のユダヤ人団体。30万人以上の会員、そして米国内で1000支部、さらにイスラエルを含む世界15カ国で活動を広げるシオニスト団体だ。
病院の入口に寄付者の名前が刻まれている。この規模の病院を寄付金で建てるとは、さすがユダヤ人だ。
入り口では空港と同じように荷物をX線でチェックして、入館者は金属探知機ゲートを潜る。
ロビーは、病院とは思えないほどモダンで洗練されている。
病院の奥に進み、このレセプションでパンフレットを貸してもらい、入場料を払う。
日本語のパンフレットもあるのが嬉しい。
そして、いかにも病院らしい通路の横にあるこのドアがこの病院に来た目的地。残念ながら、ドア内は撮影禁止なので、画像リンクを貼っておく。
これがドアの内部。天井に全部で12枚の美しいステンドグラス The Chagall Windows が飾られている。
この部屋はユダヤ教の礼拝室(シナゴーグ)。天井の四方に3枚ずつ、あのシャガールが作成したステンドグラスが飾られている。
このステンドグラスは、この病院を建てる際にシャガールにお願いして作成してもらったもの。シャガールの弟子たちも含めて製作期間に2年間も費やした力作だ。シャガールも東欧系ユダヤ人。やはりユダヤ人ネットワークは幅広い。
このステンドグラスは1962年2月6日に落成。しかし第三次中東戦争(1967年)でステンドグラスの一部が損傷してしまう。それを聞いたシャガール(当時80歳)は「スタンドグラスは私に任せて、負傷者に注力してほしい」と自ら修復を申し出て、1年以上の修復作業を経て、現在の姿に戻った。だが修復の際、破壊されたことを後世に伝えるため、一部破壊された部分を残してある。
画像(4枚・上)のリンク元:http://www.hadassah-med.com/about/art-at-hadassah/chagall-windows.aspx
シナゴーグを出て、外に回る。これがシナゴーグの外観。
そしてこれがステンドグラスを外から見た光景。残念ながら、外からはあの美しさがまったくわからない。
こんな場所にシャガール渾身のステンドグラスがあるとは、驚きだ。
廊下では、この病院の歴史を紹介している。
この野戦病院が、この巨大な病院の始まりだ。ユダヤ人の努力は半端ではない。
病院を後にして、一路、エルサレムへ移動。この都市を通り過ぎたことはあったが、訪れることは今回が初めて。
この建物は、巨大なシナゴーグ。
そのすぐ近くにイスラエル首相公邸がある。エルサレムはイスラエルが主張する首都。そのため、国防省以外の省庁はテル・アビブではなくエルサレムにある。しかし国際的にエルサレムは首都と公認されず、各国大使館はテル・アビブにある。
首相公邸前のホテル入り口の屋根に注目。
美しいゼラニウムの花が咲いていた。
大きなアメリカ国旗が見える。これはエルサレムにあるアメリカ領事館。アメリカ大使館は前述のとおり、テル・アビブにある。
間もなく、大きなショッピングモール Mamilla Mallが見えてきた。
そしてそのモールの先に巨大な城壁がある。
このモールの1階部分にある巨大な駐車場に車を停める。
駐車料金は一日30シュケル(約840円)。
駐車場から城壁方向へ歩く。
城壁に近い駐車場は一日50シュケルだった。
巨大な城壁はすぐそこ
この階段を上る。
花壇には何とも言えないラベンダーの香り。
階段を上ると、目の前に城壁がある。
その城壁は向こうまで続く。
これがテル・アビブ近郊の港町ヤッフォからの荷物を運び入れる門として活躍していたヤッフォ門。現在の姿のなったのは、1537-41年。1898年に車が通れる広さに拡張され、現在に至る。
この門から先が、エルサレム旧市街と呼ばれる地域。世界三大宗教(キリスト教、イスラム教、ユダヤ教)の聖地が密集している地区だ。
ヤッフォ門から入って、すぐ左手に観光案内所がある。
ここで無料のエルサレム旧市街の地図を受取る。
他にも各国語のパンフレットもあるが、残念ながら日本語パンフレットはない。
ヤッフォ門から直進すると、狭い通路の左右に小さなお店がズラッと並ぶ旧市街の商店街がある。
この道を進むと時間がかかるので、後まわし。まずは右へ進む。
右手には、ダビデの塔がある。
さらに進み、アルメニア人地区に入る。
ちょっと時間がないので、次回へ続く・・・