この美術館は一見の価値あり!!
朝起きると、この景色。我ながら、いいなぁと思いつつ・・・。先日、メールでカナダで大変お世話になった方より中東での生活の心得として”窓の近くで寝ないこと”を教えていただいた。理由は、もちろん「ドカンッ!」や「バリバリバリ!」だそうです。貴重な情報に感謝。
今日は土曜日、シャバットなので交通量はかなり少ない。今日は歩いての散策。サイクリングで何度も走った歩道だが、良く見ると面白い発見がある。
木の枝や幹から直接、実がなっている。今まで見たこともない木だ。私がカメラを構えると、ヨーロッパ系の女性観光客も一緒に写真撮影。彼女も「I have never seen this tree.」と笑顔。
ほとんどのお店は閉店。
カラメル市場もご覧のとおり、
すべて閉店。ちょっと嫌な臭いが充満していた。
バスターミナルもご覧のとおり、バスは一台もない。
モスクの横を通過して、
ビーチ沿いの公園に到着。
芝生の上で、BBQを楽しむアラビックの家族。ユダヤ教では安息日に火を使ってはいけないのだが、イスラム教の彼らには、そんなこと関係ない。美味しそうなBBQの匂いがいい!!
海から吹き付ける風が、どれだけ強いのか想像できる木の成長の仕方。
イスラエルの国鳥”ヤツガシラ”。芝生を細長いクチバシでつつきまわっていた。
この公園から海沿いを歩く。
向こうに見えるのは、Jaffa。今日の目的地だ。
芝生はまるでピクニック。
日除けテントを張って、
談笑中。
ビーチからはとても賑やか。
水たまりで遊ぶ女の子。
ドラムを叩いて、訴えかけているグループ。
ヘブライ語なのでなにを叫んでいるのか、わからない。
マトコットを楽しむカップル。犬はボールが気になって仕方がない。
こちらはご主人いっしょに水遊びをする犬。
この道は、新しいジョギングコース。ほぼ毎朝、これから走る道。
最後の晩餐のような12人を描いたストリートアート。
アラビックの女性も楽しそうだ。
駐車中の車には、
手書きのライセンスプレート。
あちこち見て回っているうちに、Jaffaに到着。
この神殿のような柱は、もともとトルコ行政府の建物があった場所。1516-1917年の400年間、イスラエルはオスマン帝国(現在のトルコ)に統治されていた。その名残があちこちで見られる。
この時計台もその名残。1906年にオスマン朝のスルタン・アブデュルハミド2世の在位30周年を記念して建てられたもの。
この辺りは、アラブ人地区。テルアビブとは違う雰囲気がある。
今日のランチは、このレストラン。店名が読めない。住所は 4 Yefet St.。
店内は歴史を感じる空間。さすが4000年の歴史を持つエリアだ。
とりあえず2品を注文したのだが、添えの料理がこの状態。まるで韓国料理レストランのようだ。
大きなピタパンも付く。これだけでお腹いっぱいになりそうだ。
しかもピッチャーのレモネード付き。かなりお得感がある。
まずはシャワルマ(50シュケル/1シュケルは約28円)
そしてシュニッツェル(55シュケル)。非常に豪勢な食事になった。正直、1品で十分な量。イスラエルに来て、食べきれないほど量が出てきたのは、このレストランが初めて。
トイレもご覧のとおり。
このレストラン内には、古い井戸がある。
かなりの深さがあった。現在は、使われていないようだ。
最後は、デザート付き。コーヒーも付く。これで3000円くらいなら、非常に満足感がある。
美味しい中東料理の後は、再び散策。レストランのそばにあるジャーマ・アル・マフムディーヤという1812年のオスマン時代に建てられたモスク。ムスリム以外の入場は不可。
美しい石造りの建物。書いてある文字は読めない。このモスク内にはレストランが併設。この収益で建物の修繕費を賄っているそうだ。
丘の上に向かって歩く。
テルアビブにはない歴史を感じることができるので、楽しい。
この緩やかな登り坂を登った場所にあるのが、
見えてきた・・・
宙に浮かぶオレンジの木。まわりの雰囲気とよく合っていて、まるで天空の城ラピュタのような趣がある。
宗教的な意味合いを持つかと思ったら、これは単なるアート作品。イスラエル人芸術家Ran Morin氏が1993年に設置した「Floating Orange Tree」という作品だ。
此処から先が、オールド・ヤッファ地区。まるで別世界の空間が広がる。
狭い路地に数々のアパートメント。
今も人が住んでいる現役の住居。
1階部分はギャラリーに成っている場所が多い。
歴史の浅いテルアビブに飽きたら、ぜひオススメの古い歴史を持つ地区だ。
細い路地を抜けた場所に
ヤッファで初めてユダヤ人のための宿泊所として18世紀に建てられた建物がある。
現在は、イスラエル人芸術家イラナ・グール氏の邸宅兼美術館として利用。さっそく、イラナ・グール美術館を見学。
Israel Tourism – Ilana Goor Museum in Tel Avivwww.ilanagoormuseum.org/eng
このページを訳すLocated in an 18th century building, this eclectic museum combines art, design and history.
中に入ると、ギフトショップ。イラナ・グール氏の作品が売られている。価格はどれも数百~数千シュケル。
お店の店員に英語での説明パンフレットを受け取る。
館内ではあちこちにイラナ・グールさんとともに世界の著名人たちを写した写真が飾られている。クリントン元米国大統領。
ダイアナ・ロスとのツーショット。
このギフトショップだけを見ても楽しい。
奥にはちょっと高めの作品も売られている。イス類はどれも数千”ドル”する。
美術館の入館料(32シュケル 約900円)を払い、この階段から上に上がる。
上の階へ上がると、生活用具や家具などの作品が並ぶ。まるで高級インテリアショップに来ているような感覚だ。
イラナ・グール氏の作品だけでなく、彼女のコレクションも並ぶ。
以前から非常に興味があったこの椅子「赤と青のいす 1917年 Gerrit Thomas Rietveld作」。
ドイツのイス博物館に行かなければ見れないと思っていたら、思わぬ所で出会えた。感激だ。
吹き抜けホールにも、奇妙な芸術作品が並ぶ。
奇抜で奇妙な作品ばかりだが、この屋敷にはぴったり合うのが素晴らしい。
ただしこの食卓は、かなり度を超している。
【閲覧注意】見るに耐えないので、なるべく見ないように・・・・
燭台も毒々しく見える。
部屋のあちこちに気持ちの悪いものがふんだんに飾られている。
強烈なイメージを放つ食卓だ。
吹き抜けホールのシャンデリアも、気持ち悪いが美しい。
次はアフリカの部屋。
アフリカ各地の民族雑貨を展示。
これも奇抜だが、美しい。
どうしてこのような装飾品を考えたのだろうか。
子供の表情がユーモラス。
これはなんなんだろうか?
更に奥の部屋へ。
ここは理想的なキッチン。
天井は少し気持ち悪いが、
かなり洗練された雰囲気。
こんなものまで飾られている。
このテーブルは、イラナ・グール氏が農業学校で見つけたテーブルを綺麗にリニューアルしたもの。このような古い雑貨や家具を現代の生活に溶け込ますことが大好きなようだ。
中庭にも古代のお金(丸い石)のようなものが、たくさん置かれていた。
土器のような壺もある。
このオブジェは、木の生え方が絶妙で美しい。
雰囲気に完全に調和している。
再び屋内へ。
友人の肖像画。
奥には、銅像が飾れているちょっとしたホール。
奇抜な絵がよく似合う。
ピアノのイスも調和している。
上に上がる階段には、
Privateの文字。この美術館はイラナ・グールさんの私邸も兼ねている。この上に住んでいるのだろうか。
毎日、自分の作品に囲まれて楽しそうだ。
このようなちょっと奇妙で・・・夜、暗い時に見たらゾッとしそうだが・・・。
これはイラナ・グールさんの作品ではないが、
だんだんと彼女の好みがどのようなものだが、わかってきた。シンプルだが、特徴を掴んだ作品(眼帯の顔)だ。
ここにも写真が飾られていた。ダライ・ラマとのツーショット。
ラビン首相?
これはゴルバチョフ元大統領。
吹き抜けを上から見る。
この吹き抜けホールの片隅にあるカラフルなピアノ。美しい。
こんな厳格な書斎もあった。
本棚には本がびっしり。
2冊の日本語の本を見つけた。
2階へ上がる階段前のホール
魚を持つイエス・キリスト象。
このモダンでシンプルな階段で屋上へ上がる。
階段正面の絵を見て、なんとなくモネの睡蓮を思い出した。
絵の上にある、まるで皮のような柔らい素材かと思ったら、素焼きのテラコッタ製だった。ホコリが溜まって、掃除が大変そう。
ここから屋上へ出る。
屋上には、たくさんのテーブルが並ぶ。
右手には、オールド・ヤッファのシンボル的な聖パウロ教会の鐘が見える。
丸いサボテンがよく似合うテラスの向こうは、
地中海が一望できる絶景だ。
猫の置物が噴水を占拠。
ここにもイラナ・グールさんの作品が多数並ぶ。
中には、こんなものも、、、
いかにも外国人が好きそうな像。
彼女の代表的な作品もあった。
これがそれ!
たのしい屋上から再び屋内へ。
階段から見た吹き抜けホール。
屋上への階段の下に、隠し部屋のような扉を入る。
扉の中は、キリストの十字架が並ぶ。
隣の部屋は、トイレ。
こんな遊び心がある。
排水口に首を突っ込む犬?
ドアの横には、
トイレ中?
照明ひとつひとつにもこだわりが伝わる。
美術館のもう一方の入り口。こちらが正面だと思われる。この入口の照明もモダンで楽しいデザインだ。
正面入口の横の空間。明るくて可愛らしいが、、、
この裏側は、ご覧のとおり。
以上で、奇妙で美しいイラナ・グール美術館は終了。この美術館を見るだけでもOld Jaffaに来る甲斐があると思う。
出口を出て、車の下を見ると猫。呼びかけると、
怖い形相でこちらに歩いてきた。
不気味な場所によく似合う猫だ。
まだまだJaffaの見どころがたくさんあるが、次回へ続く。