1967年の6日戦争でイスラエル軍は「嘆きの壁」を占拠。それ以来、ユダヤ人はこの壁で自由に祈れるようになる・・・・
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この記事は8月25日の内容です。
さらに進み、アルメニア人地区に入る。
アルメニア人地区を、エルサレム旧市街の城壁沿いに時計と反対回りで進む。どこも石を積み上げた丈夫な壁。
ところどころにこんなおちゃめな演出がある。
こんな細い道をタクシーがくまなく走る。
どんどん進む。
世界各国から観光客がここに来る。団体ツアーをよく見かける。
この通路は、人通りがあまりないので快適に歩ける。
この旧市街が城壁に囲まれていることを、ここに来て初めて知った。
高い石の壁がひたすら続く。
ところどころ窓があるが、
どれも皆、このように内側から矢を放つときに便利なように作られている。
しばらく歩くと、車がゆったり通れるくらいの広い通路。
ここには観光客目当てのギフトショップがある。
緩やかな下り坂を進むと、目の前に奇妙な丘が見える。
斜面一面が石の壁のような丘。
アップで見ると、一つ一つが墓石だ。これはユダヤ人墓地。そしてこの丘は、あのオリーブ山だ。終末の日が訪れるとメシアがオリーブ山に立ち、そこで黄金の門を開き、死者が復活すると言われている。そのため、ここに眠っているユダヤ人たちは終末の日が来ると、すぐに復活できると言われている。
さらに進む。大きな駐車場を過ぎ、
さらに坂を下るように進む。
右手には広大な谷が広がる。
その一角にひときわ目立つ教会がある。あれが弟子ペテロが師イエスを知らないと嘘をついた鶏鳴教会だ。
正面にオリーブ山が見える。最後の審判の日に、ここに神が立ち、死者が蘇る・・・・。
さらに坂を下る。
城壁の合間には、一生懸命育つ植物がある。
ここから眺める谷の景色は素晴らしい。
狭い城壁の通路をひたすら歩く。
下り道が終わるころ、向こうに金色のドームが見えてくる。あれがイスラム教の聖地・岩のドームだ。
さらに進む。
下り坂の終わりは、サークル。
逆走する車はタイヤが引き裂かれる。警備はかなり厳重だ。
サークルの向こうには、
バス停のようなゲートがある。
ここが入り口。
男性用の入り口と
女性用の入り口で分かれているが、男性側からでも女性側からでも中に入ると
この通路に出る。
道の途中で注意書きがある。露出を控えた服装、ペット同伴禁止、携帯電話の電源OFF、そして新約聖書の持参は不可など。
先に進むと広場に出る。
イスラエル軍の兵士も機関銃持参で参上。警備という雰囲気ではない。
そして右に見えるのが、
ユダヤ教の聖地・”嘆きの壁”だ。
みな壁に寄り添い祈りを捧げている。
嘆きの壁の入り口付近にお清めの手洗い場がある。
これが男性用の嘆きの壁の入り口。向かって左は男性用の嘆きの壁。右側は女性用だ。
入り口には、
無料貸出のキッパがある。
ユダヤ教信徒でなくても、嘆きの壁に近づくには、このキッパを頭に乗せなければならない。
正面に嘆きの壁。壁の前にあるテーブルで小さい紙片に祈りごとを書いている信者たち。
みな壁に頭を傾けて、祈っている。
この壁の上には、神殿の丘がある。この場所はかつてユダヤ教の神殿が立っていた場所。そのユダヤ教の神殿は、バビロン捕囚(紀元前597年)から帰還した人々が建てたもの。
その後、ヘロデ王により改修されたものの、70年にローマ帝国のティトス将軍によって神殿は破壊される。
壁の隙間には、人々の悲願が書かれた紙片がびっしり。
ティトス将軍によって破壊された神殿で現存しているのは、この西側の壁(嘆きの壁)のみ。
神殿崩壊後、年に一度だけ来訪を許されたユダヤ人たちは帰郷の夢を抱きつつ、ここで祈るようになった。この間仕切りの向こうは、女性が壁に向かって祈っている。
夜になると、石の間にたまった夜露が壁に生えているヒソブの草を伝って、地面に落ちる。その光景がユダヤ人の涙のようにも見え、いつの頃からかこの壁が、「嘆きの壁」と言われるようになった。
兵士も祈る。
1948年はヨルダンの占領下になり、ユダヤ人はこの壁に近づくこともできなかったが、1967年の第三次中東戦争でイスラエル軍がエルサレムを占領。それ以降、ユダヤ人は自由にこの嘆きの壁で祈ることができるようになり、約1900年間にも及ぶ悲願が達成された。
壁の左手にトンネルがある。
中も自由に入ることができるが、非常に厳格な雰囲気がある。
この中にも壁がある。
そんなに奥深くはない。
高年齢のユダヤ教信徒たちが椅子に座って、ひたすら祈っていた。
奥の部屋は書庫。その真中に
ユダヤ教の聖典トーラがあった。
書庫の奥の部屋も豪華。
冷房が効いていて、快適な空間だ。
頭を前後に揺らして祈るユダヤ教正統派の男性。
足元はガラス張り、
下を覗くと、更に壁が地下にも続いている。
再び、外へ。
頭に小さな四角い帽子?をつけて祈りを捧げる男性。日本の天狗もこれと同じような帽子をかぶっている。一部には、天狗の起源はユダヤ人?という説もある。友人のユダヤ人は「バカバカしい」とこの説を一蹴。
以上が嘆きの壁。世界各国に散らばるユダヤ人にとって最も神聖な聖地にまさか自分が来れるとは・・・
壁から広場に出る。まわりは住宅に囲まれている。
広場から左に進むと、先ほどのサークルにあったバス停のようなゲートに着く。
ここが嘆きの壁の出口。出口には、、、、
特大のメズーザーがあった。
ちょっとお腹が空いたので、ランチへ。その後はイスラム教の聖地・岩のドームへ行く。
次回へ続く・・・・